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舌下療法

しつこい鼻水には『舌下免疫療法』

今里医院では、スギ花粉症、ダニによるアレルギー性鼻炎への治療として『舌下免疫療法』を行なっています。

 

 

免疫療法とは
 
免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質(この場合はスギやダニ)の成分を抽出精製し、低濃度から徐々に濃度を上げていき体内に入れていくことにより症状を緩和、あるいは治癒させる方法です。減感作療法あるいは脱感作療法とも呼ばれています。従来はスギの成分を皮下注射することにより行われていました。2014年10月から、スギやダニのエキスを舌下に垂らし吸収させることに免疫療法を行うことが保険適応になりました。しかし欧米ではもっと以前から行われており、注射で行うより安全であることがわかっています。
舌下免疫療法はどうやるの?

・スギの場合

成人及び12歳以上の小児に、最初の2週間は増量期で、指定された用量を1日1回舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込みます。その後5分間はうがい・飲食を控えます。初回は医師により舌下に滴下を行い、クリニックにて約30分間様子をみて激しいアレルギー反応がないかを確認します。2週間の増量期が終了した後は、維持期としてスギ花粉舌下液2,000JAU/mlパックの全量(1ml)を1日1回、舌下に滴下し、増量期と同様、2分間保持した後、飲み込みます。また、その後5分間は、うがい・飲食を控えます。5歳以上の方には錠剤を使用します。増量期は1週間、舌下に保持する時間は1分間となります。錠剤は増量期が2,000JAU/ml、維持期が5,000JAU/mlとなります。

 

・ダニの場合

現在、日本では2種類(アシテア、ミティキュアの2種類があります)のダニ舌下錠が処方されています。用量の漸増方法などが異なりますが、効果等は同等です。どちらも舌下に投与して2分間保持した後に飲み込む舌下錠です。その後、5分間はうがい及び飲食は控えて下さい。初回は医師により舌下に滴下を行い、クリニックにて約30分間様子をみて激しいアレルギー反応がないかを確認します。その後、アシテアでは2日目に100単位錠を2錠、3日目以降は300単位錠を1錠服用し、この量で継続します。ミティキアでは投与開始後1週間は3,300JAU錠を1日1回1錠、投与2週間目以降は10,000JAU錠を1日1回1錠服用し継続します。

どのくらいの効果はあるのでしょうか?

最低3年間の治療が必要です。しかし、早ければ最初の1年くらいから効果を認める人もいます。平均すると3から5年間の治療を続けますがどのくらい続けるかどうかは医師の判断になります。

およそ20%のかたが治癒、50~60%のかたが症状の軽減が認められます。残念ながら15~20%くらいの方には効果が認められません。

 

副作用はありますか?

主な副作用は咽喉頭刺激感、口腔浮腫、口腔掻痒感、耳掻痒感などです。これはスギ花粉の舌下免疫療法で使用されるシダトレンと同様です。ほとんどの副作用は一過性ですので、あまりにひどくなければ継続が可能です。ごくまれに重篤な副作用としてアナフィラキシー、咽頭浮腫、喉頭浮腫などが報告されています。このような症状の出現の際には早急に病院の受診が必要です。


・投与が出来ない方

重症の気管支喘息の患者さん、悪性腫瘍、又は免疫系に影響を及ぼす全身性疾患(自己免疫疾患、免疫複合体疾患、又は免疫不全症など)の方は投与が出来ません。

・他の舌下免疫療法(スギ花粉症治療薬のシダトレンなど)との併用について

どちらかの状態が安定していれば併用が可能です。同時に開始することは出来ません。

 

免疫療法はどこのクリニックでもできるものではありません。

医師が、関連学会が主催する「舌下免疫療法」(減感作療法)の講習会を受講終了し、続いて「シダトレン適正eラーニング」を受講終了した後、「シダトレン適正使用eテスト」に合格していれば処方してもらうことができます。

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